「キングダム」は漫画が実写化された作品で、映画にハマってから原作を読破し、両方のファンになりました。実はりょうが日本に興味を持ったきっかけはまさに漫画で、高校生までは漫画三昧の日々を過ごし、漫画家になることを夢見ていたのです。
今はごく普通の会社員になり(笑)、漫画もあまり読まなくなってしまったのですが、漫画はりょうにとってやはり特別な存在で、このように実写版の作品をきっかけに原作の漫画を読むと、やはり漫画は最高だ!日本の宝だ!と改めて思いますね。
そしてその宝の土台を作ってくれた「漫画の神様」手塚治虫先生や「ドラえもん」を生み出した藤子・F・不二雄&藤子不二雄Ⓐ先生、「仮面ライダー」シリーズの生みの親・石ノ森章太郎先生などが住んでいたアパート「ときわ荘」は、紛れもなくりょうのような漫画好きには聖地のような場所です。
本物のアパートは残念ながら、老朽化のせいで1982年12月に解体されてしまいましたが、漫画家たちの証言や写真により忠実に再現したマンガミュージアムは2020年7月にその近くにオープンされているので、当時の雰囲気を味わうことができるのです。
ちなみに、ミュージアムの目の前に、「ときわ荘公園」という別称を持つ「南長崎花咲公園」があり、春の桜をはじめ、一年中様々な花が咲き誇り、憩いの場として住民に親しまれています。
広いとは言えませんが、ときわ荘関連の要素が散りばめられていて、見つけるのが楽しかったです。
そして肝心のミュージアムですが、「伝説のアパート」と呼ばれていても、住んでいた人たちがレジェンドになったからであって、建物自体がすごいというわけではありません。ごく普通の50年代の木造アパートです。
ただ、何十年も前のライフスタイルに「当時はそうだったね」と懐かしく思う人もいれば、「こんな感じだったんだ」と新鮮な気持ちで見回る人もいる(りょうはこっち)はずなので、どんな年代もそれなりに楽しめると思います。
例えばトイレ。
当時の部屋の賃料は月に3千円、今のお金に換算すると3万円台だそうです。それでも地方から上京した10代後半~20代前半の若い漫画家にとっては大きな金額で、ガス代も払えなくてパンばかり食べていた人もいたそうです。
各部屋は4畳半しかなく、いくら昔の人が小柄だといっても、窮屈に感じてしまうに違いありません。
ただ、各部屋に置いてある紹介パネルでは、彼らは金銭的には裕福でなくても、精神的には決して乏しくありません。むしろ豊かなほうといえます。食事代や洋服代で節約したお金は本やレコード、カメラに使い、月に20本以上の映画を見たりして、自分なりに人生を楽しんでいたのです。
そしてお互い助け合い、支え合い、部屋で飲み会を開いたりして、まるで朝ドラのような人情厚い人間ドラマが繰り広げられており、見ているうちに「いいな~」と羨ましい気持ちすら込み上げてきたのです。
当時共同創作のために入居していた水野英子先生だって、18歳の女の子が男性と共に暮らし、トイレまで共用するのは、きっといろいろ不便があって大変だっただろうと思ったら、楽しすぎて3カ月しか予定していなかった入居期間を約7カ月まで延長してもらったとのこと。
それだけ、「ときわ荘」が人を虜にする素敵な要素を持つ場所だったのに違いありません。
当時の暮らしの情景に思いをはせながら見ていると、本当は一瞬で見終わっちゃう小さな部屋でも、ついつい長居してしまいます。
部屋内のパネル展示などはほぼ撮影禁止となっているため、ここではお見せできませんが、どれも見ごたえがあり、特に漫画を描く流れを示す動画はとても面白かったです。Gペンでカリカリと絵を描く音はやはり聞き心地がいいものですね~♡
いかがでしたでしょうか?
マンガのレジェンドたちが青春時代を謳歌していた「ときわ荘」。企画展があっても1、2時間で見終わっちゃいそうなコンパクトさですが、漫画好きならもちろん、古き良き昭和の雰囲気が好きな人にも一度は訪れていただきたいスポットですね。
ちなみに、ときわ荘の人間模様をテーマにした映画もあります(本木雅弘さんや古田新太さん、阿部サダヲさんが出演)。それを見てから改めて訪れると、きっと見方が変わり、違う楽しさが味わえるでしょう。
また、近くに「トキワ荘」の関連スポットがいくつかあり、ほとんどが「跡地」となってししまいましたが、見学がてらあちこち見回ると、きっと楽しさが倍増すると思います。
次回はそれらをピックアップしてご紹介したいと思いますので、ぜひご期待ください(^^)/
豊島区立トキワ荘マンガミュージアム
都営大江戸線「落合南長崎」駅 A2出口より徒歩5分
西武池袋線「東長崎」駅 南口より徒歩10分
西武池袋線「椎名町」駅 南口より徒歩15分
📞03-6912-7706
🏠〒171-0052 東京都豊島区南長崎3丁目9−22
※記事掲載時の情報です。
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落合南長崎の周辺にある物件をチェックしよう!
自然・銭湯・街歩き・芸能、そして日本が大好きな台湾人。
日本に来て4年近く経っても、いまだに新しい発見が色々あり
プライベートでもよく街歩きを楽しんでいます。
そんな私なりの視点から、都内の街の雰囲気をリポートしているのですが、
日本人自身も気づいていない魅力ポイントがたくさん潜んでいるのではないかと思います。
引っ越しの際のご参考になり、自分の故郷の素晴らしいところも再認識していただけたら、とても嬉しいです。