「庶民的」と言えば、まず思い浮かぶのは「食」というのは、食いしん坊の自分だけでしょうか(笑)。

駒込にはそのようなイメージを裏付けてくれる懐に優しいお店がたくさんあって、特に江戸時代に将軍が日光参拝に利用した「日光御成道」が前身の広々とした「本郷通り」沿いに、大衆食堂的なお店が集まっており、歴史情緒に浸かりながらお散歩気分で歩いて、気になるお店にふらっと寄ることができます。

昭和35年創業の鶏肉専門店「鶏肉の万富」(北口より徒歩4分程)は、国産チキン「信玄どり」を使った美味しい焼き鶏や唐揚げなどを提供しており、テレビでも取り上げられているようです。

隣駅の巣鴨を中心に多店舗展開する「巣鴨ときわ食堂」の駒込店(北口より徒歩2分程)は新鮮でボリューム満点の魚介類定食で人気を博しています。10時開店なので、早めのランチが可能なのはありがたいですね。

早朝5時半から営業する「一◯そば」(北口より徒歩1分ほど)は立ち食いそばの価格で美味しい蕎麦やうどんを提供しており、客足が絶えない人気店。

取材の日に食べたのは、「一◯そば」。ワンコインで満腹になれるし味も評判が高いので、事前調査の段階から気になっていたんです。


【上】
カウンターの上に自家製天ぷらが並んでおり、その豪快なサイズ感とは裏腹に、値段設定があまりにも安くてびっくり。天ぷらのほか、カレーやおにぎりも販売しています。
左下】立ち食いそばのお店に見えるが、カウンター席・テーブル席がちゃんとあります。
右下】その日注文したのは、名物のとり天とジャンボゲソ天そば(380円)。そばは暖かいのと冷たいのが選べます。

正直、店の外観も内部も女性が入りやすい感じじゃなかったし、実際来訪客もほぼ男性で、入るのは若干勇気がいりましたが、たった380円でこんなにお腹がいっぱいになれるなんて、噂通りとはいえ、やっぱり驚きましたね。

メニューによって、ハーフサイズにしてもらえるものもありますが、「名物」と書かれたものは全部ハーフがないので、自分みたいな小食の人は食べたければ胃袋のキャパを超える覚悟が必要です。

でもそのサクサクで香ばしい衣に包まれた鶏肉はジューシーで柔らかく、イカはコリコリと弾力があって、どちらも食べ応えがたっぷり!そばはそれらに比べて自分の中でインパクトは特にありませんでしたが、優しい味がして後味もよかったです。

近くに住む人が羨ましい!という声が集まるのは、納得ですね。

 

一〇そば
🏠〒170-0003 東京都豊島区駒込3丁目3−14
☎03-5980-7888
🌎http://www.ichimarusoba.com/
🕑5:30–22:30 ㊡無休
 

昔ながらの商店街が多いのも、このエリアの下町情緒を醸し出す大きな要素。

駅の北側だけで

・駒込駅前通り商店街
・駒込銀座商店街(通称「さつき商店街」)
・霜降銀座商店街
・染井銀座商店街(「霜降銀座商店街」と「西ヶ原商店街」に繋がっています)

といった4つもの商店街があって、南側に行くと、「駒込駅南商和会」と「アザレア通り商店街」もあります。どれも規模が大きくなく素朴な雰囲気でありながらも、様々な店が軒を連ねており、地元の人々の生活の面々を支えてくれます。

暗渠となった谷田川という川の上に作られ、曲がりくねったように見える「霜降銀座商店街」(北口より徒歩約3分)は歩行者と自転車専用となっているので、車を気にせず自分のペースで見回ることができます。

通称「さつき通り商店街」の「駒込銀座商店街」(東口を左に出るとすぐ)は幅が狭く、全長約150mと長くもないものの、石畳の道は情緒があって、飲食店もバラエティーに富んでいます。百円ショップや台湾タピオカミルクティーの専門店もありますよ。

▲駒込銀座商店街と鉄道の線路に隔てられた「アザレア通り商店街」(東口を右に出るとすぐ)はレトロな看板が印象的。店は割と分散しており、のんびりとした雰囲気が漂っていますが、深夜まで営業するスーパー「マルエツ」の存在はありがたいです。

特に「霜降銀座商店街」は豆腐屋さんやお魚屋さん、薬局、スーパー、衣料品関連のショップなど、あらゆるジャンルの店が入っており、生活に、特に食卓の上に必要なものはここで一通り入手できそうで使い勝手がよさそうですね。


】毎日の食卓に欠かせない野菜を格安に買える八百屋は主婦たちに重宝されそうです。
左下】テレビで紹介されたことのある店もちらほら。たとえばフジテレビ系「有吉くんの正直さんぽ」で登場した「わらびもち すみ田」(北口より徒歩6分程)は、冷やしても固まらないという優しい味のわらび餅が美味しそうです。
右下】有名銘柄肉を取り揃えている大正13年創業の老舗「なりきや精肉店」(北口より徒歩4分程)も、看板メニューの松阪牛メンチかつは「ぴったんこカンカン」など色んな番組に取り上げられているようです。

「霜降銀座商店街」を歩いていて、気付いたらすでに「染井銀座商店街」に入っていました。どうやら二つの商店街は切れ目なく繋がっているようです。


】染井銀座商店街の風景。霜降銀座商店街と同じく石畳の道となっており、趣があります。
左下】基本それは霜降銀座商店街の続きという感じですが、なんだか店構えは割とお洒落なのが多く、店先を眺めるだけで楽しいです。
右下】テレビで紹介されたことのある「餃子の点点」(北口より徒歩8分程)は焼き餃子や春巻き、ごま団子など中華惣菜をテイクアウトで販売しており、どれも美味しそうです。

中で一番私を惹きつけたのは、洗練された見た目からセンスの良さが伺えるスーパサカガミ 駒込店」。

…とはいえ、敷居の高い高級志向のスーパーとは違って、値段は確かに普通のスーパーよりちょっと高めの印象ですが、品揃えは独自の個性を持ち、普段あまり見ないようなスイーツや惣菜類も置いてあったりしたので、凄く興味をそそられました。

早速ネットで評価をチェックしたところ、やっぱり地元に高く支持されているようで、熱い口コミばっかり。


】何といっても、可愛いイラストや写真付きの手作りPopで食材やコンセプトを分かりやすく紹介するのがいい!ここまで心を込めて丁寧に商品をすすめるスーパーってめったに見ないし、見たらやっぱり色々買いたくなりますよね。
左下】しかも惣菜類もお弁当もパンも「これ絶対美味しい!」と思わせる品はほとんどで、雰囲気のいい照明ではさらに輝く見えて、見ているだけでよだれが垂れてしまいます。
右下】店頭で新鮮な野菜も売っています。品質がいいので、ちょっと高くてもここで買ってしまうという声が多いです。

近所にこんなスーパーがあったら毎日通って全品制覇したいなぁ~と、回っているうちに思えてきて、地元の方々が本当に羨ましいです。

 

サカガミ 駒込店
🏠〒170-0003 東京都豊島区駒込6丁目35−1
☎03-3918-5355
🌎http://www.sakagami-cl.co.jp/
🕑10:30–20:00 ㊡無休
 

ちなみに、もうちょっと値段的にお得感がほしい!と思うのなら、霜降銀座商店街の入り口あたりにある「エネルギースーパーたじま駒込店」はおススメ。

一階と地階の2フロアにわたるこの昭和レトロなスーパーは、品揃えが豊富で生鮮食品も安価なものが多く、何より閉店前にお惣菜や肉類などが半額になるそうです。まさに食卓の強い味方なんですね!

スーパーサカガミから横道に入って2分程歩くと、下町のもう一つの代名詞である老舗の銭湯「香取湯」のちょっと古臭い看板が見えてきます。

住宅街にあり、店も低層マンションの一階に入っていて、華やかさが欠けるかもしれませんが、銭湯マニアの自分にはやっぱり銭湯があるだけで嬉しいですね。

 

香取湯
🏠〒170-0003 東京都豊島区駒込6丁目16−6
☎03-3917-5582
🌎http://www.ichimarusoba.com/
🕑14:00–00:00 ㊡金曜
 

お洒落な入浴環境を求めれば、さらに7分程進むと差し掛かる「東京染井温泉 SAKURA」がいいと思います。

入場料は大人1320円、3歳以上の小学生までは770円という値段設定ですが、食事ながら日本庭園風の景色が楽しめ、施設が綺麗でサウナや天然温泉にも入れるなどの点から考えると、お得な気分が生まれてきますよね。

 

東京染井温泉 SAKURA
🏠〒170-0003 東京都豊島区駒込5丁目4−24
☎03-5907-5566
🌎http://www.sakura-2005
🕑10:00–23:00 ㊡無休
 

前述のように、駒込は庶民的な下町情緒があふれている街ですが、南に六義園・北に旧古河庭園と、上品で美しい由緒ある庭園も鎮座しているのは、凄く魅力的に感じるのは自分だけじゃないはず。

(旧古河庭園は駒込駅より、京浜東北線「上中里駅」か東京メトロ南北線「西ヶ原駅」からのほうがアクセスしやすいですが)

🌸合わせて読む:

一時期コロナ禍で休園していた旧古河庭園は、6月からやっとしっかりとした感染防止対策付きで改めて開園しました(入園料150円、65歳以上は70円)。

古川財閥の古川虎之助が所有し、大正8年に完成されたこの「和」と「洋」が巧みに融けあう庭園は、入ってすぐ目にするのは、イギリス人建築家ジョサイア・コンドルによる「旧古河邸」の凛とした姿です。

今それは大谷美術館となっていますが、展示品は建物自体と言っても過言ではないようです。洋風な応接室などのある1階と、住居用の和室のある2階という和洋折衷の組み合わせはそもそもユニークでめったに見ない気がします。


】バラ園から見た邸宅。伊豆真鶴産の安山岩で造られた赤みを帯びた黒い外壁はとにかくカッコイイ。この建物はアニメ『冴えない彼女の育て方』の登場人物・英梨々邸の外観モデルとなっているそうで、アニメファンにはさらに魅力的に見えること間違いなし。
左下】入口から見た邸宅。どの角度から見ても迫力があって美しいので、思わずパシャリしまくっていました。
右下】今はコロナのためか、一階のみ見学可能となっており(入場料は別途400円、小学生以下は無料)、ちょっと残念です。※館内は撮影不可。

館内は華美なダイニングルームでカフェを営業しており、紅茶や珈琲、ケーキを園内の四季折々の景色を眺めながら楽しめます。

種類豊富なバラが植えられるのも旧古河庭園の大きな見所の一つですが、5月中旬~6月末の春バラと10月中旬の秋バラの時期に、ケーキセット(1,300円)でも頼んでテラス席で色とりどりのバラに囲まれ、優雅なひと時を過ごすのは最高ですよね。

▲入口のところにバラの華やかさめいた手描き看板が置いてあり、これを見たらもう色々買わざるを得ませんね。

訪れたとき、バラはすでに見頃を過ぎてしまったが、芝生が広がる広場の脇にある露天の売店では、ローズティーやローズハンドクリームなど乙女心をくすぐるバラの関連商品がずらりと並んでおり、本物のバラが見られなかった残念な気持ちを埋め合わせしてくれました。(※クレジットカード決済も可能)


】バラ模様の包装をされた商品はどれも可愛くてお土産にも最適だったので、ついつい買ってしまいます。
左下】「バラの花びら入りカップアイス」(250円)と「バラのアイスもなか」(250円)でめちゃ迷いましたが、やっぱりその日はお菓子気分だったので、後者にしました。
右下】もなかで洋館と乾杯(笑)。園内に東屋や木陰にあるベンチが至るところに設置してあるので、買ってすぐ腰を掛けてゆっくり食べることができます。ちなみに、ベビーカー置き場も入り口あたりにあり、本当に用意周到です。

甘党の自分は普段なかなか美味しい最中に出会えていなくて、特に思いを寄せてはいなかったが、この最中は本当にかっと目を開くほど美味しかったです!一口噛んだらバラの香りが口の中で広がって、濃厚で綿密。かといってしつこくはなく、甘さ控えめで爽やか。

たっぷり入っているアイスの餡を包む皮もしっとりもちもちしており、ほわりと口の中で溶けます。暑い日にぴったりな一品だとしみじみと感じました。


】バラ園やツツジ園のある丘を降りたら、洋の雰囲気から一変して、大滝が流れ込む心字池や石灯篭、茶室、松といった「和」の要素が詰まった池泉回遊式庭園(小川治兵衛作庭)にたどり着きます。青空と生い茂った木々が池に反射する光景は幻想的でとても綺麗。
左下】傾斜に山の雰囲気が出るように使われた富士山の溶岩。石垣状のものは珍しいようです。
右下】母屋の洋館のほかに、旧馬小屋など当時の建物も残っています。煉瓦造りの外観は洋画のワンシーンのようで雰囲気がよく、思わずパシャリ。

園内はあまり広くはなく、2時間さえあれば余裕を持って一周できると思います。人があまりいなくむしろ虫の鳴き声のほうが響きます(笑)が、それで閑静さが増して、気持ちを落ち着かせる都会のオアシスです。

ところで、その分虫が多く刺されやすいので、虫対策をしっかりしてから訪れましょうね。

 

旧古河庭園(※入園料150円、4回以上訪れるなら、600円の年間パスを買ったほうがお得
🏠〒114-0024 東京都北区西ケ原1丁目27−39
☎03-3910-0394
🕑9:00–17:00 ㊡無休
洋館見学:10:30~16:30(入館~16:00)
カフェ:12:00~16:30(16:00L.O.)

 

▲駅の西側から巣鴨にかけて、昔この辺の武家屋敷の庭園を手入れする植木職人が集まる「染井村」があり、その職人たちによって今や桜の代名詞となった「ソメイヨシノ」が生まれました。それを記念に、駅前にこじんまりとした「染井吉野桜記念公園」(北口を出てすぐ)が造られたんです。

JR山手線の29駅のうち、降りたことのない駅ランキングで1位をとった駒込駅(「乗り物ニュース」調査期間:2019年12月10日~11日)ですが、特に北側は下町色を濃く残しており、若者が好むような煌めく繁華街や娯楽施設はないからこそ、自分を飾らずに、ありのままで生きていけるようなほっとする空気が流れています。

買い物しやすいアットホームな商店街。
散策しているうちに心が洗われる風光明媚な庭園。

そうしたキーワードに魅力を感じるなら、ぜひ一度でも訪れてみましょう。

 

※記事掲載時の情報です。
最新の情報をご確認の上、お訪ね下さい。

 

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