所々修理が必要になり、思い切ってフルリノベーションを決断したT様。
将来を見据えたプランニングのこだわりをお伺いする事ができました。
インタビュアー:石井
設計士:齊藤
現場管理:稲村
所々修理が必要になり、思い切ってフルリノベーションを決断したT様。
将来を見据えたプランニングのこだわりをお伺いする事ができました。
インタビュアー:石井
設計士:齊藤
現場管理:稲村
石井:リフォームをご検討されたきっかけは?
旦那様:水回りの故障が相次ぎまして。特に一番困ったのはお風呂でした。
追い炊きやお湯張りの操作が効かなくなったので修理しようと思ったら、業者の方に湯船を全部上げないと工事出来ませんと言われてしまって・・・
とりあえずまだお湯は出るので修理はやめて、壊れる前にリフォームしようと思ったのがきっかけです。相当年月も経っていましたので。
奥様:キッチンや各お部屋も結構こまめに直したりしていたんです。
私達が親の代からこの家を継いでまだ2〜3年しか住んでないので、これからは自分達の暮らしやすいようにリフォームしてみようかなと思いました。
数年前にリフォームを検討していたT様。リフォーム業者に相談や見積も依頼していたそうですが、コロナウイルスの蔓延や親御さんの体調不良により一時はリフォームを延期することに。
石井:今回は弊社の元従業員(以後Nさん)のご紹介でT様と出会うことができました。
Nさんとはどちらでお知り合いになられたのでしょうか?
奥様:たまたま同じマンションの別の階で売り出しているお部屋がありまして、Nさんが見学会をやっていたんです。私達も見学させていただいた際に、どこかいいリフォーム会社はないでしょうかと相談したところ、さがつくさんを紹介していただきました。
その前にも近場の会社さんや大手の会社に見積を貰っていたのですが、どうにも決めきれなくて足踏み状態でしたので、本当に良いご縁をいただきました。
石井:今回のリフォームのご要望は?
奥様:前はここに間仕切り壁があり、人がたくさん集まった時に使いづらかったので、今回は家族やお客様が来た時に集まれる場所を確保したいというのと、お客様用の部屋が一つ欲しい。あとは明るいキッチンが希望でした。
齊藤:今回はバリアフリーをテーマにプランニングさせていただきました。床を上げずフラットにするため、キッチンの場所はそのままにセパレートキッチン(2列型キッチン)を採用しました。
また将来の車イス生活を想定に動きやすいよう動線の幅を広くし、廊下の角は無くして車イスの軌道に優しい配慮を致しました。また開きのドアは一つも付けず、全て引き戸にしています。
奥様:セパレートキッチンは他の業者さんには無かったご提案なのでとても斬新で、ここがさがつくさんを選ぶ決め手になりました。
齊藤:ありがとうございます。
ファーストプレゼンの手描きのプランを気に入ってくださって、それを基本に更に暮らし方や収納の量、どんな時に使うものなのかを聞き取りしながら詳細寸法を図面化してゆきました。
ファーストプレゼンの手書きプラン
石井:こちらの客間はご家族の方が来られた時に使われるのですか?
奥様:そうです。子どもたちが来るので。
石井:遠方に住まわれているんですか?
奥様:そうですね。
石井:ダイニングの収納も沢山あって良いですね。収納量が沢山欲しいというのもご要望の一つだったのでしょうか?
奥様:結構物が多く捨てられないので、とりあえず隠したいと思いまして。それでこちらに壁面収納と、廊下にも収納を増やしてもらいました。
石井:確かに収納量がかなり増えましたが、工事前の廊下もかなり広かったですよね。
旦那様:父の代で間取りを事前に決められたようなので、最初からある程度広かったんです。
齊藤:元が広いので、収納を置いても余裕があって良いですね。
収納の奥行きは深すぎても浅すぎても使いづらくなってしまうので、事前に入れる物を聞いて設計させていただきました。
奥様:何度も打ち合わせをさせていただいて、本当に私達以上にこだわって下さったというか、プロ目線ならではの的確なアドバイスをいただきました。
齊藤:ご納得頂けるまでLINEで図面やイラストを描いて送り、それを見ながらご説明を繰り返しやり取りさせて頂きました。スイッチの高さも将来の車イス生活の想定も考慮に入れて普段よりも低くしてあります。そのほうが実はご高齢の方には使い易かったりします。
石井:廊下にあった全身鏡は再利用されたんですね。鏡のお陰で玄関が広く感じて、鏡があると無いとでは大分違うと思います。
齊藤:元あった鏡の位置は風水的には良くなかったので、こちらの位置に移動しました。「玄関入って左側の位置は、風水的に金運や財運が良くなるちょうど良い位置に設置可能なので良かったですね。」とご主人様にもお話させて頂きました。
鏡の下のアクセントクロスも奥様が気に入ってくださって、奥様は家全体のカラーリングにもこだわっていらっしゃいましたよね。
奥様:はい。優柔不断なのでなかなか決められないんですけど最後までお付き合いいただきました。
石井:参考になる施工事例やカラーテイストなど、リフォームの情報はネットで調べていましたか?
奥様:ネットでは調べていないのですが、実際にショールームに行っていました。
ネットやカタログを見るよりも、自分の目で見たいほうなので。
齊藤:ショールームを結構な件数を周られていて、よく勉強されていましたね。
素材感やカラーは実際の物を見て頂いて、その組み合わせやカラー計画はこちらにお任せ頂きました。好みを把握する為にいくつかインテリア写真もお見せしました。
最終的にはクロス、床、建具、カウンター等カラーサンプルを取り寄せて組み合わせのカラースキームを確認して頂きました。特にカウンター廻りはフォーカルポイントとなるので、空間が解る様に3Dでアクセントクロス、カウンター、扉面材、柱と天井の組み合わせカラーをいくつかお造りして確認して頂きました。
その中でおススメはこちらですよ。とご提案をさせて頂きました。
奥様:齊藤さんには全幅の信頼を置いていたので、最後は齊藤さんの言ってることに間違いはないと思いお任せ致しました。
齊藤:嬉しいお言葉を頂きありがとうございます。
齊藤:居間の天井もありきたりの白ではなく、グレーをご提案いたしました。
天井が低く見えて圧迫感がないか奥様も最初は不安がられていたのですが、このグレーが素敵なスパイスになるとお話したら賛成してくださいました。出来上がりを奥様とドキドキしながら待っていましたが、思った通り素敵に仕上がって良かったです!
またレンガ調のアクセントクロスも、梁下までではなく天井まで貼った事でタテのラインを強調し天井に高さが生まれました。
奥様:主人にも「プロに任せておけば間違いない」と言われていたので、齊藤さんを信頼して良かったです。
石井:ペンダントライトもすごく素敵ですね。
奥様:そうですね。色や明るさを調節したかったので、調光タイプの照明を選びました。
カタログでは質感や明るさが分からないので、コイズミやオーデリックなどのショールームにも行って実物を見て決めました。
石井:二箇所も周ったんですか!とても勉強熱心ですね。
齊藤:このペンダントは奥様が気に入られてご採用致しました。私と打合せで決めたものをご確認にご夫婦で見に行かれて、二人で納得して選ばれているなぁと感じました。
石井:トイレも素敵ですが、どの様に決められたのでしょうか?
齊藤:床を上げないバリアフリーを選択されていた為、トイレの位置は変える事が出来ませんでした。プラン的に寝室とトイレが近い位置になった事もあり、トイレの流水音が静かなアラウーノをおススメ致しました。
奥様:カタログでは洗浄音が分からないので、Panasonicショールームにご一緒に行って聞いてみたら比較検討していたものの中で一番静かでしたので、こちらを選びました。
石井:機能やデザインだけでなく、洗浄音も聞いて決めるなんて凄いです!
齊藤:トイレのクロスはL字にアクセントクロスを貼って、他の二面はクロス柄を上品に引き立てるグレーにしました。こちらは有名なウィリアムモリスのグレージュ版です。
カラー計画の時に奥様とグレージュにと決めて、奥様のお好みは把握していたので、こちらをご提案させて頂いた時に奥様が「素敵!」と言って下さって、ご提案のし甲斐がありました!
奥様:こちらの断熱窓は齊藤さんからのご提案でした。
齊藤:最後まで既存窓にフィルムを貼るかインナーサッシを取り付けるか迷われていたのですが、今回断熱窓の補助金で三分の二戻ってくるのでこのタイミングで付けて正解だったと思いますよ。
旦那様:そうですね。LIXILの体験にも行ってきましたので、性能的には納得して採用致しました。
家中断熱にしておけば、将来この家を売る時にも資産価値が上がりますしね。
奥様:音が全然違います。閉めると外の車の音がほとんど聞こえないですし、遮音性が素晴らしいです。
齊藤:暑い日の内側のガラス表面と外側のガラス表面の温度差は、手で実際に触って頂くとビックリする程違いますね!これが空調の電気代に反映するとご納得頂けると思います。
石井:ダイニングテーブルセットも弊社でお買い求め頂いたんですよね。
齊藤:ダイニングテーブルセットはカタログだけではなく実物を見に、お二人と家具ショールームに行ってきました。
石井:家具も二社見にいかれたんですね・・・!
奥様:椅子の座り心地は実際に座ってみないと分からないので。
齊藤:その通りですね。ショールームで実際に座って頂いてご自分にあったサイズ感の椅子を選ばれる事は大事です。人それぞれ体型が違うので座り心地の良いものも変わってきます。
2脚ずつ違うメーカーの違う素材のものをセレクトしました。物を書いたり作業する時用とリラックス用ですね。ダイニングテーブルは四角と丸と悩んでいらして、丸テーブルは四角と違い座る位置が限定されないので、TVを並んで見たり、お庭の景色を楽しむ位置に座ったりと生活を楽しんで頂けるとお話しました。
最終的に旦那様が丸が良いと仰ったので、少々大きめの丸テーブルを探されたんですよね。
旦那様:そうですね。代り映えしないかなと思って丸にしました。
石井:ひと通りのリフォームを終えて、大変だったと思いますが、特に大変だったことはありますか?
旦那様:妻がなかなか決まらないのが大変でした。
石井:あるあるですね。(笑)
奥様:主人はせっかちなので待っていられない性格でして。一度結論を出した事に、「あれやっぱりどうかな」というのが嫌ですぐ怒るのですが、今回は気長に付き合ってくれた方だと思います。
工事が始まってからも齊藤さんには、もっと良くなるご提案をいただいて、柔軟に変更もして頂いて、本当に助かりました。
齊藤:T様ご夫婦は長年寄り添ってこられた同志というか、近い将来の老いに対してどの様に暮らせば快適なお暮しが出来るかを、お互いが思いやりと愛情を持って考えられていたというのが印象的でした。
そう感じられると、こちらも優しい気持ちにさせて頂きました。
悩まれたり勉強されたり大変だったと思いますが、これから終の住処として気持ち良く快適に暮らして頂ければ嬉しく思います!
石井:ここが終の住処なのは凄く羨ましいです。お庭もあるし、家中断熱されているし、キッチンも素敵で車椅子も通れるし、最高ですね!
他に大変だったところはありますか?
奥様:やっぱり、お任せしておけば大丈夫という安心感がありましたので、すごい大変だったというものはあまりないですね。
壁紙も、私の好みを汲んでご提案いただけたのでとても良かったです。
石井:これからリフォームをする方に向けてアドバイスをお願いします。
奥様:私は自信を持ってさがつくさんを紹介します。
旦那様:そうだね。場所とか家によって全然違うから一概にこうした方が良いよというのはなかなか無いですが、良い業者さんを探した方が良いというのは確かです。
石井:ありがとうございます。